Archive for September, 2007


[本] L・ロン・ハバード『フィアー―恐怖』

Thursday, September 27th, 2007

 『フィアー―恐怖』。タイトルからしてC級ホラー臭い上に、装丁も見るからにいまいちそうな単行本。普通ならスルーするところだが、作者があのL・ロン・ハバードとなれば、話は違う。サイエントロジーの創始者にして、歴史的駄作と名高い映画版『バトルフィールド・アース』の原作者でもある、文字通りのカルト的人気SF作家、L・ロン・ハバードが、どんなホラー小説を書いていたのか、ちょっと興味があったので読んでみた。
 民俗学者の主人公は、「この世に科学で説明できないものは無い。霊や悪魔なんてものは妄想に過ぎない」と公言してはばからない男だった。しかし、あるとき彼は帽子と、四時間もの記憶を失う。失った記憶を求めるうち、幻想の世界に迷い込み、非現実的な現象に見舞われる主人公。そして、「帽子と四時間を見つければ、命を失うだろう」という警告通り、帽子を見つけた彼に、破滅的な災厄が降りかかる。
 1951年に書かれたことを考えれば、とてもよく出来た『不思議の国のアリス』の亜流ホラー。途中まではそれほどでもないけど、期待を裏切らない結末に落ち着くのが少し心地よい。現代の読者としては物足りない面は多々あるが、古典として読む分には優れた中篇だと思う。

L・ロン・ハバード 『フィアー―恐怖』

[弾幕] 『東方風神録』

Tuesday, September 25th, 2007

 遅ればせながら、やっと『東方風神録』を一般委託販売で入手。とりあえず NORMAL は初見でも何とかなったものの、さすがに EXTRA はそうはいかず。

初めての風神録Extra

 ボスの二枚目で敢えなく圧殺される。本編の、NORMAL ですら結構厳しい弾幕といい、EXTRA の特殊弾幕といい、これはかなり難しそうだ。まあ、気長に攻略していこうかと。

[本] ロバート・ホワイティング『東京アンダーワールド』

Wednesday, September 19th, 2007

 戦後日本の混乱期に来日し、闇市で一儲けしてピザハウスで旗揚げした男、ニコラ・ザペッティ。闇社会のヤクザやレスラーとも親交深く、一時は六本木の帝王とまで呼ばれたこの「ガイジン」の破天荒な人生を軸に、戦後日本のアンダーワールドを描いたノンフィクション本。
 本筋となるニコラ・ザペッティの山有り谷有り(後半はほとんど谷ばかりだが)な人生も興味深いが、その周辺に描かれる闇社会的な出来事がとにかく面白い。例えばアメリカ進駐軍の、日本から祖国への送金が給料の総額を遙かに超えていたり(つまり闇市の取引で)、北朝鮮出身であることを隠されつつヒーローになった力道山が影で賭博場を仕切っていたり、ロッキードを始めとする航空会社が六本木界隈で関係者を激しく接待していたり。そんな、教科書に載っている昭和史の裏側が垣間見える、なかなか楽しい内容だった。この中の闇社会の構造はある程度現代にも通じるはずで、下手な日本史の本を読むよりもためになると思う。

 http://www.nicolas-pizzahouse.com/
 今も残る、ニコラが始めたピザのブランド。日本に帰化までしたニコラ小泉が、日本のルールやビジネスの壁に阻まれて没落する後半はちょっと切ない。

ロバート・ホワイティング 『東京アンダーワールド』

[弾幕] 斑鳩 on Xbox LIVE!

Thursday, September 13th, 2007

 年末商戦に向けたXbox360のゲームタイトルが発表に。『Ninja Gaiden 2』の制作発表や『ロストオデッセイ』は規定路線だし割とどうでもいいが、それよりも Xbox Live アーケードのタイトルに『斑鳩 IKARUGA』が。弾幕シューティング史に名を残す名作でありながら、Dreamcast、GAMECUBEというあまり恵まれない機種でしかリリースされなかった『斑鳩』。GAMECUBE版の中古を買って(プレミア価格にも目をつぶって)Wiiでプレイしようかと本気で検討していただけに、この発表は嬉しい。まだ移植の完成度は不明だが、トレジャーならきっと十分な出来に仕上げてくれるだろう。




Playing IKARUGA 2002_0926_135306AA.JPG
Originally uploaded by toughkidcst

 Flickrより。そうか、自分が横になるという手があったか。

[本] ジョレミ―・ドロンフィールド『飛蝗の農場』

Saturday, September 8th, 2007

 ジョレミ―・ドロンフィールド作、『飛蝗の農場』。郊外で飛蝗の飼育場を営む女性が、嵐の夜に雨宿りを求めてきた見知らぬ男をショットガンで撃ってしまう。女は、ショックで記憶を失った男を介抱し、記憶を取り戻す手助けを始めるが、やがて「汚水溝の狩猟者」を名乗る連続殺人鬼が二人に迫る。
 という、ちょっと『イングリッシュ・ペイシェント』っぽい設定のサスペンス小説。何年か前の「このミステリーがすごい!」海外部門一位の作品、ということで読んではみたものの、どうにも乗り切れないまま終わってしまった。それほど欠点があるわけでもないが、全体として中途半端な印象。ありえない偶然や犯人の突拍子が無さすぎる動機のおかげでミステリーにはなりきれてないし、サスペンスとしては登場人物、特に真犯人の魅力が薄すぎる。もう少し描写や設定が写実的でなければ良い幻想小説になった気もするが、そんな感じでも無い。あとがきと解説にも重ねて書かれている、「なんだ、これは?」というのが感想として一番しっくりくる、そんな小説。文章は達者で構成もしっかりしているだけに、少し残念だ。

ジョレミ―・ドロンフィールド 『飛蝗の農場』

[メモ] nomina『タブブラウザの創りかた』

Tuesday, September 4th, 2007

 これは素晴らしい。Mozillaを使って何か作りたい、という全国の組み込みMozillaプログラマにとって役に立ちそうなドキュメント(しかもネイティブ日本語の!)が、しばらく前から公開されていたようだ。

http://nomina.petit-archives.mydns.jp/

 組み込みMozillaの勉強と言えば、以前は公式ページ、前人たちのソースコード、XULPlanet.com、そして英語版Googleを通じて学び取るのが普通だった。Extensionに比べてビルドからして難しいこともあり、なかなか敷居が高い代物ではあったけど、これから始める人はこのドキュメントでかなりショートカットできるだろう(それでも初めてmakeして動くまでは何かしら苦労すると思うが)。
 個人的には、すぐ忘れがちなstringの種類と変換や、xpiの構造をコンパクトにまとめてくれているのが嬉しい。このへんは毎回調べ直してたからなあ。