ウォーターフォールとかアジャイルとか、一括請負とか準委任とか、重要なのはそんなことじゃない

最近また、開発プロセスや契約形態の良し悪しを語る記事をよく見かけます。

従来の SI 的なモデルから脱却しようといったコンテキストで、特定の開発プロセスや契約形態が云々と語るのは、それ自体すごく SI 的な匂いがして、個人的にはあまり好きではありません。何より、そういった記事の内容を盲信して、間違った開発会社を選定、あるいは開発会社の論理に振り回されてしまうお客様がいるかもしれないと考えると、辛いです。

以前、受託開発の限界について、という記事を書きましたが、ハートレイルズは開発プロセスや契約形態に特別な拘りはありません。というより、お客様の目的や状況によって適切なものは異なるので、お客様と一緒に適切なものを探すところから始めるのがハートレイルズです。

例えば、悪く言われがちなウォーターフォール、一括請負をフォローしておくと、これらは新規事業の初期開発には比較的向いています。新規事業では予算やローンチのタイミングに柔軟性がないことも多く、特に開発全体を開発会社に依頼する場合、準委任より一括請負の方が適切なことがあります。(なお、ウォーターフォール、一括請負だからといって、要件の変更に一切対応できないということはありません。もちろん、アジャイル、準委任ほど変更に強くはありませんが、程度問題です。)

一方で、同じ新規事業でも、要件が全く固まっていない場合、既に内製のチームがあり、チームの一員として開発に協力する場合、あるいはローンチ後の運用や継続開発などは、一括請負より準委任の方が望ましいことも多いです。

つまり、ハートレイルズにとって、開発プロセスや契約形態というのは、単なる手段だということです。重要なのは手段そのものではなく、適切な手段を見つけることです。そして、お互いへの信頼をベースに円滑に開発を行い、お客様と自社のビジネスの成長という目的を果たすことです。

開発における上流工程と下流工程の分断や多重下請け構造など、よく指摘される SI 的なモデルの問題点は、確かに問題は問題ですが、開発プロセスや契約形態などの手段とは何ら関係のないことです。(どちらかというと企業規模に起因するところでしょう。)

ハートレイルズや私とお付き合いのある会社さんの多くはそうした問題とは無縁ですが、そうした問題の原因として過度に特定の開発プロセスや契約形態をあげつらうのは、適切な手段を見つけられず、あるいは使いこなせずに駄々を捏ねている子供の責任転嫁のように感じてしまいます。

私はこれからも、手段に固執せず、目的を重視していきたいと思います。

 



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