「それは仕様です」 から卒業しよう

「こうこうこういう事情で困っているのですが、これは仕様でしょうか?」

特に新規のお客様から、本当に申し訳なさそうに、仕様かどうかを尋ねられることがあります。尋ねられた当方は仕様かどうかということより、困っているという事実の方がよほど気になるのですが、このような質問を度々される方は、過去に仕様を過剰に重んじる文化に付き合わされてしまった方が多く、当方で少しづつその文化から距離を置くよう、コミュニケーションを繰り返していきます。

仕様という言葉は、特にサービスのローンチ前には、確かに必要となる局面が多いです。そういう観点で、仕様とは、複数人が同じ目的に向かって制作を進めるためのもの、といって良いでしょう。

一方で、サービスのローンチ後には、逆に仕様という言葉が独り歩きをして、免罪符のごとき使われ方をされてしまうことがあるようです。つまり 「それは仕様です」 でその後の改善を封殺してしまうということですが、私はこの仕様という言葉の、実に使い勝手の良い、ディフェンシブな側面が大嫌いです。

本質的に向き合うべきは、仕様ではなく、仕様のその先の背景、そして、現実に起きている問題です。「それは仕様です」 の一言で言葉を切ってステークホルダーをガッカリさせてしまったことのあるみなさん (私も気付かずにガッカリさせてしまったことはあるかもしれません)、いつしかそのことを自然と思うようになってしまったら、制作者としてのその先の成長はないと思います。そうなる前に 「それは仕様です」 から卒業しましょう。



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